100年前に絶滅した幻のお酒「イムゲー」(IMUGE.)
そんなお酒が沖縄にあります。
100年前に絶滅したお酒が沖縄にあるなんて、どんなお酒なのか気になりませんか?
泡盛でもない焼酎でもないお酒「イムゲー」(IMUGE.)
イムゲーの「イム」はお芋のこと。
焼酎や泡盛を作る工程に、黒糖を加えて発酵させるというもうひと手間を加えたお酒です。
400年以上前から沖縄で作られていたイムゲーは100年前に完全に絶滅してしまいました。
その理由は・・・
全く味わいが違う3種類イムゲーの味わい方も一緒に説明しますね!
イムゲーを味わう!
イムゲーは、久米島・宮古島・石垣島の3つの酒造所が何度もテストを繰り返し、試行錯誤2年をかけて復活をさせました。
各島々で採れた芋と黒糖を使って造っているのでそれぞれ味に特徴があるんですよ。
久米島 久米仙
久米仙はアルコール度数が25度。
おしゃれなワインの様なボトルにはいったイムゲーは、豊かな風味と爽やかな香りが特徴です。
公式サイトでは、ストレートやロック、水割りのおいしい飲み方が紹介されていますが、ソーダで割るのがおススメ。
口当たりはドライで、食欲を刺激する後味です。
久米仙
宮古島 多良川
多良川はアルコール度数37度と25度があります。
アルコール度数37度のイムゲーは、ほんのり黒糖の香り。
アルコール度数が高いのでボリューム感があり、豊かな味わいが特徴です。
ちょっとオシャレに氷を入れたワイングラスで楽しんでみて!
焼いた紅芋のような香ばしく甘い香りが抜けていきます。
公式サイトでも紹介されている、黒糖をちょっと入れる飲み方もおススメ!
多良川
石垣島 請福酒造
請福酒造のイムゲーは、アルコール度数25度と37度があります。
ワインのようなシャンパンの様なボトルにはいったイムゲーは、ここちよいハーブの様な香りが特徴。
香りが広がる水割りで飲むのがおススメ。
口当たりがまろやかなので食事と一緒に飲むのに向いています。
石垣島の観光地で有名な、川平湾近くのお店でイムゲーを見つけた時は、「幻のお酒がある!」って感動しました。
請福酒造
3種類のイムゲー(IMUGE.)
それぞれに特徴があって、飲み方もいろいろ。
自分好みのイムゲーを味わってみてください!
イムゲー(IMUGE.)が幻のお酒となったワケ
イムゲーは、400年以上前から沖縄の家庭で造られてきました。
泡盛は薩摩藩に献上していた高級品で、庶民は飲めなかったんです。
そこで、泡盛の代わりに飲んでいたのがイムゲー(IMUGE.)。
ところが明治の後期に酒税法が整ったため、家庭でお酒を造ることが出来なくなってしまいました。
そのため、100年程前に完全に絶滅……
だから幻のお酒と言われるようになったんです。
当時、イムゲー造りは女性の仕事。
美味しいイムゲーを造れると評判になった女性は、お嫁さん候補としてモテモテだったそうですよ。
イムゲー復活!
100年前に途絶えた幻の庶民のお酒イムゲー(IMUGE.)
各家庭で受け継がれた庶民の味だけに、細かいレシピはありません。
泡盛の研究をした一冊の本だけが頼りでした。
イムゲーの復活は「沖縄の酒造所3社」と、県の研究機関「沖縄工業技術センター」が協力し開発を進めた、一大プロジェクトでした。
地元の味イムゲー(IMUGE.)
イムゲーは、沖縄の文化を表した独特のお酒です。
今は、ネットでも買うことができますが、沖縄へ行った際は是非イムゲーを味わってくださいね。